オンライン会議や通話、動画収録では、PC内蔵マイクからUSBマイクへ替えることで、マイクを口元に近づけやすくなり、声を狙って収音しやすくなります。ただし、USBマイクは「USBでつなぐだけ」という共通点があっても、周囲の音を拾いにくくする指向性、本体でできる操作、ヘッドホンで自分の声を確認できるか、設置方法などに違いがあります。
ここでは、PCへUSB接続でき、本体でミュートまたは音量操作が可能な5機種を比較します。価格は掲載時点の情報で、約6,000〜14,000円台です。会議・通話を中心に使うなら、まずは自分の声以外を抑えやすい単一指向性・カーディオイド系のモデルを基準にし、ヘッドホンモニタリングやアーム設置の必要性で絞り込みましょう。
比較表
| 商品 | 掲載価格 | 指向性 | 本体操作 | ヘッドホン端子 | 設置・付属品 | 本体サイズ・重量 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| HyperX DuoCast USB Microphone | 14,123円 | カーディオイド、無指向性 | タップミュート、ゲイン調整 | 出力ジャックあり | ロープロファイルショックマウント、マウントアダプター、内部ポップフィルター | 不明 |
| audio-technica ATR2100x-USB | 10,808円 | 単一指向性 | トークON/OFFスイッチ、ヘッドホン音量調整 | あり(3.5mmステレオミニ) | マイクホルダー、デスクスタンド、USBケーブル2種、XLRケーブル | 約φ51×183mm・約268g |
| Elgato Wave Neo | 10,480円 | カーディオイド | タップミュート | あり(3.5mmステレオ) | レイズド卓上スタンド、USB-C - USB-Aケーブル、1/4・5/8・3/8インチねじ対応 | 92×92×282mm(ライザーあり)・520g |
| Razer Seiren V3 Mini | 8,380円 | スーパーカーディオイド | タップミュート | 記載なし | 角度調整可能なショックマウント、デスクスタンド、アーム取り付け対応 | スタンド込み約91×91×161.6mm・約233g |
| FIFINE AmpliGame A6T | 6,055円 | 単一指向性 | タッチミュート | 記載なし | ブームアーム、ショックマウント、ポップガード、USBケーブル | 不明 |
先に結論:用途別に候補を絞るなら
こんな人に1人で話す用途と、複数方向の音を拾う用途を切り替えたい人
HyperX DuoCast USB Microphone
HyperX DuoCast USB Microphoneは、USB接続のコンデンサーマイクです。
こんな人に会議・通話で自分の声を中心に収音したい人
audio-technica ATR2100x-USB USB/XLRダイナミックマイク
audio-technica ATR2100x-USBは、USB Type-CとXLRの両方に対応するハンドヘルド型ダイナミックマイクです。
こんな人にカーディオイドマイクを卓上で使い、声を中心に収音したい人
Elgato Wave Neo USBマイク
Elgato Wave Neoは、USB-C接続のコンデンサーマイクです。
こんな人に卓上スペースを抑えながら、USBマイクを導入したい人
Razer Seiren V3 Mini USBコンデンサーマイク
Razer Seiren V3 Miniは、USB Type-C - Type-A接続の小型コンデンサーマイクです。
こんな人に予算を抑えつつ、アーム付きのUSBマイク環境を整えたい人
FIFINE AmpliGame A6T USBコンデンサーマイクキット
FIFINE AmpliGame A6Tは、USB Type-A - Type-C接続の単一指向性コンデンサーマイクです。
選び方|比較で重視したいポイント
PCの内蔵マイクより声を聞き取りやすくしたい場合、単に高いサンプリングレートや多機能さを見るだけでなく、会話する場所と設置位置に合う仕様を確認することが大切です。
周囲の音を抑えたいなら、単一指向性・カーディオイド系を確認
自分の正面から話す使い方が中心なら、単一指向性、カーディオイド、スーパーカーディオイドと記載されたモデルが候補になります。今回の5機種では、ATR2100x-USBとA6Tが単一指向性、Wave Neoがカーディオイド、Seiren V3 Miniがスーパーカーディオイドです。
特に、キーボードやマウスを使いながら会議・通話する場合は、マイクの正面を口元に向けられる設置環境も重要です。マイクアームや角度調整可能なスタンドがあると、口との距離・向きを調整しやすくなります。
一方、HyperX DuoCast USB Microphoneはカーディオイドに加えて無指向性も選択できます。普段は自分の声を中心に拾い、必要なときには複数方向の音を拾うという使い分けを検討する場合に適しています。ただし、無指向性では周囲の環境音も収音対象になりうるため、静かな場所での利用が前提になりやすいでしょう。
ミュート操作のしやすさは会議中の扱いやすさに直結
急な物音や、相手に聞かせたくない音があるときには、本体で素早くミュートできるかを確認しましょう。5機種はいずれも本体でミュートまたはON/OFF操作が可能です。
タップ操作を重視するなら、DuoCast、Wave Neo、Seiren V3 Mini、A6Tが候補です。Wave Neoはミュート時にLEDライトが点灯し、A6Tはミュート時にRGBライティングが消灯するとされています。画面上の会議アプリだけでなく、マイク本体の状態も確認したい場合に役立つ要素です。
物理スイッチで切り替えたい場合は、ATR2100x-USBのトークON/OFF用スライドスイッチを確認しましょう。同機種はUSB接続時にヘッドホン音量も本体から調整できます。
ヘッドホンで自分の音を確認したいなら端子の有無を確認
会議の相手の声を聞くだけでなく、自分の声がどのように入力されているかを確認したい場合には、マイク側のヘッドホン端子が役立ちます。
今回の候補では、DuoCast、ATR2100x-USB、Wave Neoにヘッドホン出力・端子の記載があります。ATR2100x-USBは遅延のないダイレクトモニタリングに対応し、Wave Neoもヘッドホンジャックで遅延のないモニタリングが可能とされています。
Seiren V3 MiniとA6Tは、提供情報内でヘッドホン端子の記載を確認できません。ヘッドホンをマイクへ接続する使い方を予定している場合は、購入前に公式仕様を確認しましょう。
卓上だけで完結させるか、アーム設置を前提にするか
デスクに置くだけなら、付属スタンドの有無や設置面積が判断材料になります。省スペースを優先するなら、スタンド込みで約91×91×161.6mmのSeiren V3 Miniが具体的なサイズを確認しやすい候補です。Wave Neoはレイズドスタンドを備え、高さはライザーありで282mm、なしで182mmとされています。
一方、机の振動を抑えたり、口元へ近づけたりしたい場合は、アームやショックマウントの構成を見ましょう。A6Tはブームアーム、ショックマウント、ポップガードが付属します。DuoCastはロープロファイルショックマウントとマウントアダプターを備え、Seiren V3 Miniはショックマウントを外してマイクアームを取り付けられます。
各商品の特徴
HyperX DuoCast USB Microphone

HyperX DuoCast USB Microphoneは、USB接続のコンデンサーマイクです。カーディオイドと無指向性の2種類の指向性パターンを備えているため、主に1人で話す会議・通話と、周囲の会話も収音したい場面で切り替えを検討できます。
本体にはタップで操作できるミュートセンサーと、ゲインコントロール調整を搭載。話す声の入力レベルを本体側で調整したい場合に向きます。出力ジャックも備え、内部ポップフィルター、ロープロファイルショックマウント、マウントアダプターを搭載している点も特徴です。
24ビット/96kHzの録音に対応し、HyperX NGENUITYソフトウェアによるカスタマイズも案内されています。掲載価格は14,123円で、今回の候補では上限に近い価格帯です。
- 1人で話す用途と、複数方向の音を拾う用途を切り替えたい人
- 本体でミュートとゲイン調整を行いたい人
- ショックマウントや内部ポップフィルターを備えた構成を求める人
- ヘッドホンなどの出力先をマイク側へつなぐ使い方をしたい人
- 無指向性を使う環境で、周囲の生活音やキーボード音が許容できるか
- 本体サイズ、重量、付属ケーブルの内容は提供情報で確認できないこと
- 使用するPCでHyperX NGENUITYを利用する予定がある場合は対応環境
- アームへ設置する場合は、付属アダプターと手持ちのアームの互換性
audio-technica ATR2100x-USB

audio-technica ATR2100x-USBは、USB Type-CとXLRの両方に対応するハンドヘルド型ダイナミックマイクです。PCとはUSB接続で使え、将来的にサウンドミキサーやスタジオシステムなど、XLR入力の機器へ接続する可能性がある場合にも選択肢になります。
指向特性は単一指向性で、狙った声や音を収音する用途に対応します。メーカー案内では、周囲の不要な音を拾いにくいダイナミックマイクとして説明されています。会議やテレビ電話のほか、ナレーション、ボーカル、動画配信など、声を中心に扱いたい用途と相性を判断しやすい仕様です。
マイク底部に3.5mmステレオミニのヘッドホン端子を備え、USB接続時には遅延のないダイレクトモニタリングが可能です。本体にはトークON/OFF用スライドスイッチと、ヘッドホン音量コントロールを搭載。マイクホルダー、デスクスタンド、USB Type-C - Type-Cケーブル、USB Type-A - Type-Cケーブル、XLRケーブルが付属します。
- 会議・通話で自分の声を中心に収音したい人
- USB接続で始めつつ、将来はXLR接続も検討したい人
- ヘッドホンで入力音や相手の声を確認しながら使いたい人
- 卓上スタンドとマイクホルダー、複数のケーブルが付属する構成を求める人
- PC側にUSB Type-AまたはUSB Type-Cのどちらの端子があるか
- 使用するOSがWindows 8.1/10またはMac OS X以降の対応条件に合うか
- ハンドヘルド型の形状と、約183mmの全長が設置環境に合うか
- XLR接続を使う場合は、接続先機器や必要な周辺機器
Elgato Wave Neo
Elgato Wave Neoは、USB-C接続のコンデンサーマイクです。カーディオイドの極性パターンを採用し、正面から話すデスク上の会議、通話、配信、収録などで使うことを考えやすいモデルです。サンプルレートは24ビット/48kHzおよび24ビット/96kHzに対応します。
タップして操作するミュート機能を搭載し、ミュート中はLEDライトで状態を知らせる仕様です。3.5mmステレオのヘッドホンジャックもあり、遅延のないモニタリングに対応します。会話中に入力状態を確認したい人や、PCの画面を見続けずにミュート状態を把握したい人にとって、検討しやすい構成です。
付属のレイズド卓上スタンドは、キーボードのノイズを抑えることを特徴として案内されています。1/4・5/8・3/8インチのねじに対応し、別途用意するスタンドやアームへ取り付ける場合にも確認しやすい仕様です。また、Wave Linkアプリは任意で利用でき、音声ミックスやボイスエフェクトの追加ができます。
- カーディオイドマイクを卓上で使い、声を中心に収音したい人
- ヘッドホンモニタリングとタップミュートの両方を求める人
- デスクスタンドからアーム・スタンド設置へ移行する可能性がある人
- Wave Linkアプリで音声のミックスやエフェクト追加を行いたい人
- 設置時の高さがライザーありで282mmになること
- PCのOSがWindows 10 64ビット以降、またはmacOS 13以降に合うか
- PC側のUSB 2.0 Type-A接続を想定した付属ケーブルで足りるか
- iPhoneで使う場合はUSB-C - Lightningアダプターが別途必要とされていること
Razer Seiren V3 Mini
Razer Seiren V3 Miniは、USB Type-C - Type-A接続の小型コンデンサーマイクです。14mmコンデンサーカプセルと、スーパーカーディオイドの集音パターンを採用しています。提供情報では、周辺ノイズを抑えながら声を拾うことが特徴として案内されており、タイピングやマウス操作を伴う通話・チャット環境で検討しやすいモデルです。
マイク上部をタップして集音を停止できるタップトゥミュートセンサーを備え、LEDステータスインジケーターでオン・オフ状態を確認できます。PCへつなぐプラグアンドプレイ設計で、ソフトウェアやドライバーを必要としないとされています。
スタンドには角度調整機能があり、内蔵ショックアブソーバーで振動によるノイズを吸収する構成です。ショックマウントを取り外してマイクアームを取り付けることも可能です。スタンド込みの寸法は約91×91×161.6mm、重量は約233gで、卓上の設置面積を具体的に比較できます。
- 卓上スペースを抑えながら、USBマイクを導入したい人
- 正面の声を中心に拾うスーパーカーディオイド指向性を重視する人
- タップミュートとLED表示で素早く状態を確認したい人
- まずは卓上スタンドで使い、必要に応じてアーム設置も検討したい人
- ヘッドホン出力端子については、提供情報内に記載がないこと
- 接続先がUSB Type-A対応機器であること
- Razer Synapse 3を利用する場合は、Windows 10 64ビット以上の動作要件
- 高さ約161.6mmのスタンド込みサイズと、モニター下などの設置スペース
FIFINE AmpliGame A6T

FIFINE AmpliGame A6Tは、USB Type-A - Type-C接続の単一指向性コンデンサーマイクです。ブームアーム、ショックマウント、メッシュポップガード、USBケーブルが付属するマイクキットとして案内されています。単体の卓上マイクだけでなく、話す位置に合わせてマイクを動かせるアーム構成から始めたい場合に比較しやすい製品です。
マイク上部にはタッチミュートボタンを搭載し、ミュート時にはRGBライティングがオフになる仕様です。会議中に素早く音声を切り替えたい場合、視覚的にミュート状態を確認できます。USB Type-C端子を備え、約2mのUSBケーブルでPCへ接続するプラグアンドプレイ方式とされています。
ポップガードは、ポップ音、息吹音、ヒス音などの気流音を抑えるためのメッシュ式です。アーム・ショックマウント・ポップガードを一体的に使える構成のため、机に直接置くマイクよりも位置調整や振動対策を重視する場合に候補になります。掲載価格は5機種中で最も低い6,055円です。
- 予算を抑えつつ、アーム付きのUSBマイク環境を整えたい人
- 会議、ボイスチャット、動画収録などで口元にマイクを近づけたい人
- 単一指向性、タッチミュート、ポップガードの組み合わせを求める人
- デスクの振動や息によるノイズへの対策を考えたい人
- ヘッドホン端子や本体での音量調整については、提供情報内に記載がないこと
- ブームアームを固定するデスクの厚みや、取り付けられるスペース
- 本体サイズ・重量は提供情報で確認できないこと
- 使用するPCやゲーム機との接続端子、対応状況
USBマイク選びで確認しておきたい注意事項
USBマイクを選ぶ際は、マイクそのものの仕様に加えて、PCの端子、設置場所、会議アプリ側の設定も確認しましょう。
まず、USB Type-C端子を持つマイクであっても、PC側に必要な端子があるとは限りません。付属ケーブルがType-A向けかType-C向けか、変換アダプターが必要になるかを確認することが必要です。ATR2100x-USBはType-C - Type-CとType-A - Type-Cの2本のUSBケーブルが付属し、Wave NeoとSeiren V3 Mini、A6Tは提供情報上、USB Type-A側への接続を想定したケーブルが案内されています。
また、単一指向性やカーディオイド系のマイクでも、マイクが口元から遠すぎると声が小さくなったり、部屋の反響や周囲の音を拾いやすくなったりします。デスクスタンドを使う場合はマイクの向きを調整し、必要であればアーム対応モデルを検討しましょう。
複数人の会話を1本のマイクで拾いたい場合は、DuoCastの無指向性のように、複数方向を収音できるモードがあるかがポイントです。ただし、複数人の声を拾える設定は、環境音も入りやすくなる可能性があります。静かな会議室や、収音したい人との距離を確保できる環境かどうかもあわせて確認しましょう。
最後に、マイクをPCへ接続しただけでは会議アプリが自動で切り替わらない場合があります。Zoom、Teams、Discordなどの音声設定で、入力デバイスとして接続したUSBマイクが選ばれているかを確認しましょう。ヘッドホン端子付きのモデルでは、音の出力先もマイク側に変更されることがあるため、会議前に入力・出力の両方をテストしておくと安心です。
