ノートPCとスマートフォンをUSB-Cで充電するなら、単に「最大W数が高い」だけでなく、複数機器をつないだときにノートPCへ何Wを確保できるか、持ち歩きやすいサイズ・重量か、必要なポート数があるかを確認することが大切です。
ここでは、USB PD対応かつノートPC向けに45W以上の出力が確認できるUSB-C充電器を比較します。価格は掲載時点の情報では3,990〜9,990円で、予算3,000〜10,000円程度の範囲に収まる5製品です。
軽量な1〜2台用から、ノートPC・スマートフォン・周辺機器をまとめて充電しやすい4ポートモデルまで、役割が異なる候補を選びました。
選び方
ノートPCを単独で充電するなら、必要なUSB PD出力を確認する
USB-C充電に対応しているノートPCでも、必要とする電力は機種によって異なります。今回の候補では、単独接続時のUSB-C出力が45W、65W、100Wの製品があります。
軽量ノートPCを中心に使う場合は45W以上でも候補になりますが、PC付属充電器の出力が65W以上である場合や、PCの使用中にも充電したい場合は、65Wまたは100Wのモデルを比較すると選びやすくなります。
ただし、USB PD対応でも、すべてのUSB-C搭載PCへの充電が保証されるわけではありません。PC側の対応規格と必要電力を確認しましょう。
ノートPCとスマートフォンを同時充電するなら、2ポート使用時の配分が重要
ノートPCとスマートフォンを同時に充電する場合、充電器全体の合計出力だけでは判断できません。例えば、2ポート使用時に「65W+30W」または「45W+20W」のように、各ポートへどの程度配分されるかがポイントです。
- ノートPCに65W程度を維持しつつ、スマートフォンも充電したい人:100Wクラスの4ポート製品
- ノートPCに45W程度、スマートフォンに20W程度を確保できればよい人:47Wクラスの2ポート製品
- PC・スマートフォンに加え、イヤホンやスマートウォッチもまとめたい人:USB-Aも備えた3〜4ポート製品
特に3台以上をつなぐ場合は、ポート数が多くても低出力ポートへ配分されることがあります。ノートPCを接続するポートと、同時充電時の配分を事前に見ておきましょう。
持ち運び重視なら、重量だけでなくプラグ形状も見る
バッグやポーチに入れる用途では、サイズ・重量に加えて電源プラグの形状も使い勝手に関わります。今回の候補で本体サイズと重量が確認できる中では、Anker 523 Chargerは約87g、エレコム ACDC-PD4465BKは約112gです。
また、エレコム、サンワサプライ、Ankerは折りたたみ式または収納式のプラグを採用しています。荷物の中でプラグが引っかかるのを避けたい場合に確認したい要素です。一方、100W・4ポートのモデルは複数台の充電を1台に集約しやすい反面、重量は増える傾向があります。
PPS対応を重視するなら、対応範囲も確認する
PPSはUSB PDのオプション規格で、対応するスマートフォンなどに対して電圧を細かく調整して給電できる規格です。PPS対応スマートフォンの充電も1台でまかないたい場合は、PPSの有無だけでなく、PPSの最大出力や電圧範囲も確認するとよいでしょう。
今回の候補では、エレコム、CIO、UGREENがPPS対応を明記しています。サンワサプライとAnkerは、入力資料内でPPS対応の記載を確認できませんでした。
ケーブルは原則として別途用意する
充電器の性能を活かすには、PC側の必要電力とUSB PDに対応したUSB-Cケーブルも必要です。今回の製品では、エレコムとAnkerはケーブル非同梱であることが明記されています。ほかの製品については、入力資料内でケーブル付属の記載を確認できませんでした。
高出力でPCを充電する場合は、使用するケーブルが必要な電力に対応しているかも確認しましょう。
比較表
| 商品 | 掲載価格 | ポート構成・単独最大出力 | 複数ポート使用時の主な配分 | サイズ・重量 | プラグ形状 | 規格・付属品・保証 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| エレコム ACDC-PD4465BK | 6,480円 | USB-C×2、USB-A×1/USB-C単独最大65W | C1+C2:45W+20W、C1+A:45W+12W、3ポート:C1最大45W+C2 7.5W+A 7.5W | 約52×38×40.5mm、約112g | 90度スイング構造、収納可能 | USB PD、PPS(最大45W)。ケーブル非同梱。保証1年 |
| CIO NovaPort QUAD2 100W3C1A | 9,990円 | USB-C×3、USB-A×1/USB-C単独最大100W | C+C:67W+30Wまたは45W+45W、3ポート:45W+30W+20Wなど、4ポート合計最大95W | 約60×54×32mm、約190g | フルフラットデザイン。折りたたみ可否は記載なし | PD3.0、QC4.0+、PPS。保証最大1年 |
| サンワサプライ ACA-PD104BK | 8,673円 | USB-C×3、USB-A×1/C1・C2単独最大100W | C1+C2/C3:65W+30W、C1+C2+C3:45W+30W+20W、4ポート合計最大95W | サイズ・重量は記載なし | 折りたたみ収納式 | USB PD。付属品は本体、取扱説明書・保証書。保証期間・PPS対応は記載なし |
| UGREEN Nexode 100W 4ポート充電器 CD226 | 6,103円 | USB-C×3、USB-A×1/C1・C2単独最大100W | USB-C×2使用時:65W+30W。複数ポート時は合計100Wを最適分配と記載 | サイズ・重量は記載なし | プラグ形状は記載なし | PD、QC、PPS。ケーブル付属は記載なし。24カ月間サービス |
| Anker 523 Charger(Nano 3, 47W)A2039 | 3,990円 | USB-C×2/単独最大45W | 2ポート使用時:27W+20W、合計最大47W | 約53×35×35mm(プラグ部除く)、約87g | 折りたたみ式 | USB PD、PowerIQ 3.0(Gen2)。ケーブル非同梱。最大24カ月保証(条件あり) |
掲載価格は入力資料に記載された価格です。仕様、価格、保証条件は購入時点で変わる場合があるため、注文前に販売ページの最新情報を確認しましょう。
ノートPCとスマートフォンの2台を中心に、荷物をできるだけ軽くしたいなら、約87gのAnker 523 Chargerが比較しやすい候補です。単独使用時は最大45W、同時使用時は27W+20Wとなるため、PCに高い電力を求める場合よりも、45W級で充電できるPCとスマートフォンを組み合わせる用途に向きます。
一方、PCに65W以上を供給しながらスマートフォンも充電したい場合は、100Wクラスの4ポート製品が候補です。CIO NovaPort QUAD2 100W3C1A、サンワサプライ ACA-PD104BK、UGREEN Nexode 100W 4ポート充電器はいずれもUSB-Cを3ポート、USB-Aを1ポート備え、単独で最大100WのUSB-C出力を確認できます。
そのなかでも、CIOとサンワサプライは複数ポート使用時の出力配分が具体的に示されています。ノートPCを2台使う、あるいはPC・スマートフォン・タブレット・周辺機器を同時に充電するなど、接続台数が多い場合は、こうした配分表を確認しやすい製品が選択肢になります。
エレコム ACDC-PD4465BKは、約112gの比較的軽量な本体にUSB-C×2とUSB-A×1を搭載する65Wモデルです。USB-C 2ポート使用時に45W+20W、USB-CとUSB-Aの組み合わせで45W+12Wの配分が明示されているため、ノートPCを45Wで充電しつつ、スマートフォンや小型機器も充電したい場合に検討しやすい構成です。
先に結論:用途別に候補を絞るなら
こんな人にノートPCへ最大45Wを供給しながら、スマートフォンもUSB-Cで充電したい人
エレコム USB AC充電器 65W 3ポート
エレコム ACDC-PD4465BKは、USB-C×2、USB-A×1の合計3ポートを備えたUSB PD対応の65W充電器です。
こんな人に65W級のノートPCとスマートフォンを同時に充電したい人
CIO NovaPort QUAD2 100W 3C1A
CIO NovaPort QUAD2 100W3C1Aは、USB-C×3、USB-A×1の合計4ポートを搭載する100Wモデルです。
こんな人にノートPCに最大65Wを供給しつつ、スマートフォンも充電したい人
サンワサプライ USB PD対応AC充電器 100W 4ポート
サンワサプライ ACA-PD104BKは、USB-C×3とUSB-A×1を搭載する4ポートのUSB PD充電器です。
こんな人にUSB-C単独で最大100Wの充電器を使いたい人
UGREEN Nexode 100W 4ポート充電器
UGREEN Nexode 100W 4ポート充電器 CD226は、USB-C×3、USB-A×1を搭載する100W充電器です。
こんな人に約87gの軽量さを重視して充電器を持ち運びたい人
Anker 523 Charger (Nano 3, 47W)
Anker 523 Charger(Nano 3, 47W)A2039は、USB-C×2を備えるコンパクトなUSB PD充電器です。
各商品の特徴
エレコム ACDC-PD4465BK

エレコム ACDC-PD4465BKは、USB-C×2、USB-A×1の合計3ポートを備えたUSB PD対応の65W充電器です。本体サイズは約52×38×40.5mm、重量は約112gとされ、プラグは90度スイング構造で本体へ収納できます。
USB-Cポートを単独で使う場合は最大65Wに対応します。ノートPCとスマートフォンをUSB-Cで同時に充電する場合は、USB-C1が最大45W、USB-C2が最大20Wです。USB-C1とUSB-Aを同時に使う場合も、USB-C1は最大45W、USB-Aは最大12Wで給電できます。
3ポート同時使用時は合計最大60Wで、USB-C1が最大45W、USB-C2とUSB-Aは各最大7.5Wです。したがって、PCを45Wで充電しながら、スマートフォンまたは小型機器を追加する使い方には対応しやすい一方、3台すべてを高出力で充電したい用途には配分を確認したい製品です。
USB-CはUSB PDとPPSに対応し、PPSの最大出力は45Wです。ケーブルは同梱されないため、使用する機器と必要電力に合うケーブルを別途用意する必要があります。保証期間は1年です。
- ノートPCへ最大45Wを供給しながら、スマートフォンもUSB-Cで充電したい人
- USB-A接続のイヤホン、スマートウォッチなども1台の充電器にまとめたい人
- 約112gの重量と収納式プラグを重視して持ち歩きたい人
- PPS対応スマートフォンも充電したい人
- USB-Cを2ポート使う場合、ノートPC側の出力は最大45Wになること
- 3ポート同時使用時は、USB-C2とUSB-Aが各最大7.5Wになること
- USB-CケーブルやUSB-C - Lightningケーブルは付属しないこと
- 使用するノートPCがUSB PD 65W以内の充電に対応すること
CIO NovaPort QUAD2 100W3C1A
CIO NovaPort QUAD2 100W3C1Aは、USB-C×3、USB-A×1の合計4ポートを搭載する100Wモデルです。本体サイズは約60×54×32mm、重量は約190gです。単独でUSB-Cポートを使用する場合、最大100Wの出力に対応します。
2ポート使用時は、USB-C同士で67W+30Wまたは45W+45W、USB-CとUSB-Aで67W+18Wの配分が示されています。ノートPCを65W級で充電しながらスマートフォンを30Wで充電したい場合、あるいは45W級のノートPCを2台同時に充電したい場合に検討しやすい仕様です。
3ポートでは45W+30W+20W、または30W+30W+30Wなど、4ポートでは合計最大95Wの範囲で給電できます。USB-C単独では100W、複数ポート使用時は最大97Wまたは95Wなど、接続構成によって合計出力が変わります。
PD3.0、QC4.0+、PPSに対応し、USB-Aポートは最大18Wです。保証は最大1年と記載されています。プラグ側は壁面へすき間なく挿し込めるフルフラットデザインとされますが、折りたたみ式であるかは入力資料から確認できません。
- 65W級のノートPCとスマートフォンを同時に充電したい人
- USB-C機器を3台、USB-A機器を1台まで接続する可能性がある人
- ノートPCを2台同時に充電するため、45W+45Wの配分を重視する人
- PD3.0、QC4.0+、PPS対応をまとめて確認したい人
- 約190gのため、軽量な2ポート充電器と比べると持ち運び時の重量が増えること
- 接続ポート数によって、各ポートへ割り当てられる出力が変わること
- 折りたたみプラグについては入力資料で明記されていないこと
- ケーブルの付属有無は入力資料で確認できないこと
サンワサプライ ACA-PD104BK

サンワサプライ ACA-PD104BKは、USB-C×3とUSB-A×1を搭載する4ポートのUSB PD充電器です。USB-C1またはUSB-C2を単独で使用した場合、最大100Wの出力に対応します。ノートPCだけを充電する場面と、複数機器をまとめて充電する場面の両方を想定しやすい構成です。
2ポート使用時は、USB-C1+USB-C2またはUSB-C1+USB-C3で65W+30W、USB-C1またはC2とUSB-Aでは65W+18Wの配分です。ノートPCに65Wを確保しながら、スマートフォンを30Wまたは18Wで充電する使い方を検討できます。
3ポート使用時には45W+30W+20Wで合計最大95W、4ポート使用時も合計最大95Wに対応するとされています。接続機器が多い場合でも、PC・タブレット・スマートフォン・USB-A機器を1台に集約しやすい仕様です。
GaNを採用し、プラグは折りたたんで収納できます。付属品は本体、取扱説明書・保証書です。一方、本体サイズ・重量、PPS対応、保証期間については入力資料で確認できませんでした。
- ノートPCに最大65Wを供給しつつ、スマートフォンも充電したい人
- USB-C機器3台とUSB-A機器1台をまとめて充電したい人
- 使用ポート数に応じて自動で電力配分が切り替わるモデルを選びたい人
- 折りたたみ式プラグを備えた100Wクラスの充電器を探している人
- 本体サイズと重量は入力資料に記載がないこと
- PPS対応については入力資料で確認できないこと
- すべてのUSB-C対応機器への充電が保証されるわけではないこと
- 保証書は付属するものの、保証期間は入力資料で確認できないこと
UGREEN Nexode 100W 4ポート充電器 CD226

UGREEN Nexode 100W 4ポート充電器 CD226は、USB-C×3、USB-A×1を搭載する100W充電器です。USB-C1・USB-C2は単独使用時に最大100W、USB-C3は最大22.5W、USB-Aは最大22.5Wに対応します。
USB-Cポートを2つ使う場合は、ノートPCへ65W、スマートフォンまたはタブレットへ最大30Wという配分が案内されています。PCとスマートフォンを同時にUSB-C充電する用途で、PC側に65Wを確保したい場合の候補になります。
PD、QC、PPSに対応し、USB-C1・USB-C2のPPS出力は3.3〜21V/3Aと記載されています。複数ポート使用時は、接続機器の必要電力に応じて合計100Wを分配する機能を備えます。ただし、入力資料では3ポート・4ポート接続時の各ポートの詳細なW数配分は確認できません。
また、複数ポートでPD充電中に一部のPDポートを抜くと、電力の再分配により、ほかのポートの充電が一時的に再接続されることがあると記載されています。24カ月間のサービスが案内されていますが、サイズ・重量、プラグ形状、ケーブル付属の有無は入力資料で確認できません。
- USB-C単独で最大100Wの充電器を使いたい人
- ノートPCを65W、スマートフォンやタブレットを最大30Wで同時充電したい人
- PD、QC、PPSに対応する4ポートモデルを検討している人
- 24カ月間のサービス記載を確認して選びたい人
- 3ポート・4ポート使用時の詳細な出力配分は入力資料で確認できないこと
- PDポートの抜き差し時、電力再分配によりほかのポートの充電が一時的に再接続される場合があること
- サイズ・重量とプラグ形状は入力資料に記載がないこと
- USB PD充電には、対応機器と対応ケーブルが必要であること
Anker 523 Charger(Nano 3, 47W)A2039

Anker 523 Charger(Nano 3, 47W)A2039は、USB-C×2を備えるコンパクトなUSB PD充電器です。単ポート使用時は最大45W、2ポート使用時は27W+20W、合計最大47Wでの出力に対応します。
サイズは約53×35×35mm(プラグ部除く)、重量は約87gです。今回の候補のうち、サイズ・重量が確認できる製品では最も軽量です。折りたたみ式プラグを採用しているため、ノートPC用の充電器を日常的に持ち歩きたい場合に比較しやすいモデルです。
ノートPCを1台だけ充電する場合は最大45Wで使用できます。同時充電ではPC側が27Wとなるため、PCとスマートフォンを同時に急速充電するというより、スマートフォン・タブレットを中心に2台を充電しつつ、対応するノートPCにも給電したい場合に適した仕様です。
ケーブルは別売りです。パッケージには本体、取扱説明書、最大24カ月保証、カスタマーサポートが含まれるとされています。保証は正規販売店からの注文では18カ月保証の対象となり、条件付きで6カ月の延長保証が付く案内です。
- 約87gの軽量さを重視して充電器を持ち運びたい人
- USB-C機器を2台まで充電できればよい人
- ノートPCを単独で最大45W充電する使い方が中心の人
- スマートフォンとタブレットなどを27W+20Wで同時充電したい人
- 2ポート同時使用時、出力は27W+20Wであり、PCへ最大45Wは供給されないこと
- USB-Cケーブル、USB-C - Lightningケーブルは付属しないこと
- 使用するノートPCが45WでのUSB PD充電に対応すること
- 最大24カ月保証には正規販売店での購入や延長条件があること
注意事項
- USB-C端子を搭載していても、すべてのノートPCがUSB PD充電に対応するとは限りません。PCの取扱説明書やメーカー仕様で、USB-C充電の対応可否と必要なW数を確認しましょう。
- ノートPCの付属ACアダプターが65Wや100Wの場合、45Wの充電器でも給電自体はできる場合がありますが、PCの使用状況によっては充電速度や給電の挙動が変わる可能性があります。必要電力に余裕を持たせたい場合は65Wまたは100Wクラスを検討しましょう。
- 複数ポートを同時に使うと、単独使用時よりノートPC側の出力が下がる製品があります。PCを充電しながらスマートフォンも急速充電したい場合は、2ポート使用時の配分を確認することが重要です。
- USB PDで高出力充電を行うには、充電器だけでなく、PC・スマートフォン・ケーブルのすべてが対応している必要があります。特に高出力のノートPC充電では、使用するUSB-Cケーブルの対応電力を確認しましょう。
- 100〜240V入力に対応する製品でも、海外で使う際には渡航先のコンセント形状に合う変換プラグが別途必要になる場合があります。
- 濡れた状態での充電や、異常な発熱がある状態での使用は避け、各製品の取扱説明書に従って使用しましょう。
